こんにちは、きくちいまです。
まわりの木々の緑が濃くなって、だんだん自分の影が濃くなって、少しずつ夏が始まっていきます。暑いのが苦手なわたしなのに、わくわく感が増しているのは、わたしデザインの小千谷縮がようやく織り上がったから!
きもので夏を過ごすのに、麻はほんとうに気持ちのいい素材です。わたしも一枚、遠目にはグレーに見える、細かい千鳥格子の小千谷縮を持っていますが、夏はもうそればかり着ています。さらっとした肌触り、すうっと抜ける風。夏は小千谷に限ります。
今回わたしがデザインしたのは、5柄。十二単には「襲の色目(かさねのいろめ)」というのがあって、色の組み合わせで季節の花などを表現します。その襲の色目をモチーフにして、縞もようを作ってみました。名付けて「襲の縞目(かさねのしまめ)」。
さわやかな色彩の「蝉の羽(せみのはね)」、「撫子(なでしこ)」。やさしい印象の「萩(はぎ)」や「胡桃(くるみ)」。きりりとした雰囲気の「女郎花(おみなえし)」。それぞれの縞たちが、だれかの夏をより涼しく楽しいものにしてくれるかと思うと、楽しみでなりません。
残念なのは、量産できないということ。数に限りがあるのです。なので、ぜひお早めにご覧いただければと思います。
2009年 初夏
エッセイスト&イラストレーター きくちいま






